株式会社小川環境研究所

処理水BOD測定機

 

活性汚泥の処理水BODの連続測定機(TSbod)

活性汚泥の処理水BODを適格に管理することは、排水規制上また運転管理上、極めて重要なことです。

通常BODは測定に時間がかかるので、処理水のCODやTOCを測定し、BODとの相関関係から処理水BODを推測しますが、活性汚泥の原水の性状によっては、処理水のCODやTOCが大きい場合があり、これに原水変動などが重なると、通常のCODやTOCの変動に紛れて、相関関係から処理水BODを推定することが非常に困難になります。

処理水BOD連続測定機は、曝気槽から処理済みの活性汚泥混合液をサンプリングして、TSチェッカーと同様の操作で活性汚泥混合液の酸素消費量から、処理水BODを測定し結果をトレンドグラフに表示します。

測定はサンプリングから測定結果まで120~180分を1サイクルとして、1日に10回程度、自動でサンプリング→測定結果を繰り返します。

装置は、1サイクル毎に、自動でサンプリング部、測定部の自動洗浄を行い、またDO計は自動校正を組み込んであるので、日常のメンテ作業は殆どありません。 

他に類のない測定機なので、実験室レベルでの確認→フィールドテスト機で測定性能やメンテ性などを確認してください。性能を納得していただいてから本格導入のステップを踏みます。

 

 

装置構成

測定機本体は曝気槽上に設置し、曝気槽の出口から処理済みの活性汚泥混合液をサンプリングして活性汚泥混合液のBODを測定。活性汚泥混合液のサンプリング→BOD測定→装置の洗浄を1サイクルとして、これを自動で繰り返すことで2時間~3時間ごとに測定したBODをトレンド表示します。設定で測定値をWiFiでネットにアップすることで、任意の場所から測定結果を閲覧・監視できます。図は装置構成の1例です。

装置構成

測定画面

画面には、測定データがトレンド表示されます。

測定データは通常のBODと硝化によるBODを除外した有機物によるBOD(C-BOD)、曝気槽DO,、内生呼吸状態の酸素消費速度、曝気槽温度です。

また、グラフ表示期間での集計表(平均、最大、最小)も自動計算されます。

BODとC-BODは、設定でどちらか一方、または交互に測定が選択できます。

下図は、下水基質の活性汚泥の処理水BOD測定図です。(BOD測定とC-BOD測定を交互に実施)。

測定画面

上記測定図に、実測の公定法BODを挿入プロット。

測定画面

導入手順

①ご依頼の計画など机上相談

メール、Web会議などで、課題の共有化を行い、進め方(実験室での確認方法、確認OKの場合のフィールドテストの概要など)を協議します。

②実験室での確認作業

稼働中の活性汚泥の原水と活性汚泥混合液を弊社に送ってもらい、弊社で、処理水BOD測定機でBODを測定し、同時にJIS法のBODを測定。両データが一致する計算ファクターを設定。

別の日の稼働中の活性汚泥の原水と活性汚泥混合液を弊社に送ってもらい、弊社で、設定した計算ファクターを使って処理水BOD測定機でBODを測定し、同時にJIS法のBODを測定。処理水BOD測定機でのBODとJIS法のBODの一致程度を検証。この作業を2~3回繰り返し、再現性を確認。

③フィールドでの確認作業

活性汚泥装置にフィールドテスト機を設置し、2か月間程度、実機での確認作業を行います。

フィールドテスト機は無料で貸し出しします。若干の現場工事(搬入・据え付け、電気、水、サンプリング配管など)が必要です。

テスト期間中、モバイル端末で、弊社が遠隔サポートいたします。

テスト期間を通じて、活性汚泥処理水のBODと処理水BOD測定機のBODを随時比較し、測定性能を確認。また、装置の維持管理の作業性を確認していただきます。

④導入判断

フィールドテストの結果を踏まえて、本設備の導入可否を判断していただきます。

フィールドテスト機を、有料に切り替えて、そのまま継続使用していただくことも可能です。

導入不可の場合は、貸出したフィールドテスト機を返却願います。